物づくりのキーワード「思い」
数日前にレッドシーダーのマシーンカットログハウスや19センチ角のティンバーフレームを加工してもらっている提携先の加工会社の社長から連絡があり、
「見せたいものがあるから、とりあえず、時間をとって、工場に来てくれないか。」
とのことで、昨日行ってきました。
その、見せたいものがこれ、
ただの、木材、、、、
ログハウスやティンバーフレームで、木材の太さや大きさには驚かないのに??
ただの松の木、珍しくもない。。
しかし、、、
社長の熱い話を聞いて、納得、、
というか、感動しました。
話が長くなりますが、なるべく簡単に分かりやすくその社長の話をまとめてみます。
昔といっても、つい最近まで、日本の伝統建築である木造住宅の梁には、強度の強い「松」が日本全国ほとんどの地域で当たり前のように使われていました。
しかし、「松」に変わる「米松」や「集成材」が主流になり、現在では、割れやねじれが発生しやすく扱いが大変な「松」が、技術面、コストの面からもほとんど使われなくなったとのことです。
要するに、日本の伝統や文化を置き去りにして、誰でも扱いがしやすく、安い材料に変わっていったということですね。
国産材が売りの某ハウスメーカーでも、梁には米松や集成材が平然と使われているらしいです。
また、野路板(屋根の下地)も、「松」が主流だったそうですが、今では、ほとんどが構造用合板に変わり、下地に「松」が使われるのはほとんどなくなっているといいます。
床材も、昔は「松」が多かったそうです。
使い込めば混むほど光沢がでて、きれいになるそうです。
ちなみに、この製材所は、昔、「松」専門で、東日本はもちろん、西日本まで出荷していたと言いますが、今では問い合わせすらないそうです。
「松」への思い入れがある社長が、弊社の0宣言、そして、一般木造住宅での国産材へ特化するとの思いを聞いて、すぐに行動してくれたのです。
昨年、最新鋭の木材乾燥機を導入したので、これを利用すれば、「松」の弱点を克服することが出来、日本の住宅の伝統文化を引き継いだ本来の姿で、住宅を建てることが出来るのではないかと考えたそうです。
まさに、日本の気候風土、伝統文化に合った「適材適所」の材料の使い方をした住宅を、現実的なコストで建築することが可能になるということです。
具体的には、柱を通常の3寸5分角(10.5センチ角)より太い5寸角(15㎝角)の「杉」、梁には強度の強い「松」を使用して、その柱や梁を壁や天井の中に隠さず、昔のように表し(主要な柱や梁が見える)にし、そして屋根下地の野路板にも「松」を使用する。
とりあえず、大事な骨格の部分を昔の姿に戻し、日本の木造住宅の本来あるべき姿で家を建てたい、建ててもらいたいという社長の熱い思いでした。
そして、話は、佳境に、、現実的に一番大事なコストの部分ですが、コストアップを坪あたり2万円以内になんとか納めようということを目標にしました。
(今のところ、単純に計算すると坪当たり3万くらいアップになります。)
坪単価50万の家が、坪52万円で骨格が、全然違う家になるということです。
40坪の家で、80万円アップ・・・
十二分に費用対効果は高いと思います。
なにせ、社長が熱く熱く語るのには、これが出来るのは日本でも、ウチだけ、、、
特に、太い材料を乾燥する技術と、太い材料をプレカットできるところは少ないと、、、
もし、技術的にできるところがあっても、需要が少ないので、多分誰もやらないだろうと、、、
しかも、2月までの伐採の木しか使わないから、ウチもなくなったら今年は終わりだけど、、、
さすが、レッドシーダーに惚れ込み、需要の少ないログハウスとティンバーフレームの開発の相談に一発で承諾し、しかも、リスクを100%負って、いつ売れるか分からないレッドシーダーをすぐに在庫してくれた社長だ。。。
要するに、今の時代、「良い」と分かっていても、需要が少ないことに対しては、作り手としての「思い」がよほど強くないと、誰も出来ないし、やろうとさえ思わないということを社長の話を聞いて強く感じました。
これからの物づくりのキーワードは、間違いなく
「思い」
ですね。
今、たった今、思いつきで決めましたけど、誰か、この我々の「思い」を理解して頂いた方、現在、木造住宅が坪50万で建築してますが、プラス坪あたり1万で、「松」を使った家を建ててみませんか?
限定1棟!!
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